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2025.01.08

デジタル水準器の取り扱いに注意!!

皆さんの周りには、長さや重さ、角度、温度などを測ることができる計測器はありますか?

「普段から使っている」という方は、どんな使い方をされているでしょうか?

弊社では、水平の状態を微小各度で計測するデジタル水準器を製造販売しております。又、校正、修理も請け負っております。

修理依頼で弊社に戻ってきたデジタル水準器で、最も多い故障個所は以下の通りです

図1. 主な故障個所

上図にあります通り、センサカバー(樹脂)、センサベース(SUS、アルミ)の傷、打痕が多く見受けられます。

作業中や持ち運び時にうっかり落としてしまったり、他のものにぶつけてしまったりしてしまうのかもしれません。

こんなとき心配になるのは「今まで通り測定できるか?」ということだと思いますので、その確認をしてみましょう。

デジタル水準器の測定の基準となる「ゼロ点」が以前と比べてずれていないかを確認します。

(以前の測定と同じ環境下であることが前提ですが、そのゼロ点の確認には石定盤のように経年劣化や温度変化に強く、測定面全体の平面度が5um未満であるような基準の取れる環境が用意できることが望ましいです。)

まったくずれていなければ問題ないですが、多少の測定値のズレは、基準の取り直し(当社のデジタル水準器では絶対ゼロ補正という操作でデジタル水準器の基準を取り直す方法があります) で直せる可能性はあります。

絶対ゼロ補正の操作方法に関しては動画を公開していますので、下記URLよりご覧ください。

デジタル水準器 絶対ゼロ補正の操作方法

デジタル水準器のセンサを落としたり何かにぶつけたりして特に傷がつかなかったとしてもゼロ点のずれを確認することをお勧めします。傷・打痕が付かなくとも強い衝撃や揺動でもゼロ点がずれてしまうことがあるからです。

もし、測定できないくらいにずれてしまった場合は専門の技術者による調整や修理が必要となりますので、その際は、弊社へお申し付けください。

ここまで、デジタル水準器の修理項目の多い箇所やセンサの基準の見方や取り直しについてお話ししてきましたがいかがだったでしょうか?

取り扱いに気を付けていただきつつも、修理に出すことなくユーザー様ご自身で対処できることを知っていただくことで、余計な修理費や待ち時間を減らすことにお役立ていただけたら幸いです。

今後とも弊社デジタル水準器をよろしくお願いいたします。