Feature

　当社の精密デジタル水準器は、小型・軽量であるため、重いものが載せられないウェハやロボットアームの上での計測が容易です。そのため、大きな装置類における計測調整の省人化・工数削減を実現することが可能です。また水準X、Y軸の角度精度が±0.001deg（17.5μm/m）と非常に高精度なので、これらの特徴を活かして、精密な調整が必要とされる半導体製造装置で多く採用されています。

　当社の精密デジタル水準器は文字通り「デジタル」ですので、測定結果を数字で表示できますが、数字のみですとデータ管理できるメリットがある一方、状態がイメージできず現場では調整しにくいという課題があります。そこで当社のデジタル水準器は、水準をモニタの２軸平面のグラフィックで再現することにより、水準器の気泡を直接見ている感覚で精密に調整することができます。このことから、始めて使用する方でも導入時の違和感が少なく、多くの現場で採用されています。

　測定結果を2軸平面のグラフィック表示できることに加えて、当社の精密デジタル水準器には合格角度範囲の設定機能が付加されています。これは、水平角度調整時にモニタでの”Good”表示と音で合格範囲に入ったことを作業者に知らせる機能です。合格範囲は、ユーザー様それぞれの基準で決めることができます。この機能により、異なる作業者間の水準角度調整のばらつきを抑えることができます。さらに、水準調整の熟練者でなくとも、初心者でも簡単かつ短時間で水準調整作業を習得できます。

　一般的な気泡式水準器は、水準器が示している状態を人の目で直接確認する必要があるので、人が見ることができないような狭い、あるいは高く離れた場所では計測することができません。その点、当社の精密デジタル水準器はセンサとモニタが分離されており、離れた位置にセンサを設置することができるため計測を行うことが可能です。なお、当社は有線式と無線式をラインナップしており、使用環境・用途に応じて選択していただけます。

当社は、これまで多様な市場ニーズに耳を傾け、2軸精密デジタル水準器、セパレート式傾斜計などの標準品や、多くのカスタム品の開発･設計を手掛けるなど、お客様の課題を解決する技術・商品開発を行い続けてきました。これらの精密デジタル水準器、傾斜計等は、今では半導体製造装置の組立調整をはじめ、自動車の先進安全自動車（ASV）の装置調整や工作機械設備の調整、さらにはロボットの基準アーム位置での水平出しから建築土木・測量業界での水平調整に至るまで、多くの業界で採用され、装置・機器の精密水平角度計測調整における省人化・作業性向上に寄与しています。