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2025.05.07

デジタル水準器の使い方

 デジタル水準器をご購入いただきますと中に取り扱い説明書が入っていますが、説明書に書ききれない内容もありますので、ここでは実際にご使用になる際に参考になりそうな内容を順を追って紹介いたします。

 まず、精密な測定をする際には、ご使用の30分前に電源をいれ、電子回路のウォームアップをします。水準器は精密な測定の機器ため取り扱いには、落下させないなどご注意ください。ケーブルを引っ張ってセンサに負担がかかるような状態も回避します。

 センサの底面と測定面の間にゴミが挟まれると測定に影響がでます。測定個所にセンサを置く前に、センサの底面を手のひらでぬぐってごみを取り除くようにします。同様にセンサの設置面もきれいにしておきます。センサを設置面に置いたらやや左右にスライドさせて気泡を動かし、気泡が安定するまで待機します。数分待つと精度よく測定ができます。

 ケーブルは伸ばしておきます。センサ部が軽いため、ケーブルに引っ張られることで測定に影響が出ることもあるため、ケーブルが垂れ下がるなどならない様に注意します。ケーブルを上から吊り下げるなどの対策もお勧めできます。

 センサは精密であるため測定面の僅かな凹凸も影響するため、正確な測定のためには同じ位置にセンサを設置する必要があります。位置決めの治具などあると再現性良く測定できます。

 本体側の設定では合格範囲の設定ができます。基準の角度がある場合には画面で設定することで基準内に入っているか視覚的に容易に認識できます。また、設定範囲内に入るとブザーを鳴らす設定もあるため必要に応じてご利用ください。

 オフセット機能というものが有りますが、任意の面を登録し、その面からのずれの角度を表示させることができます。基準面がある場合や複数の台を同じ傾斜角度に揃えたい時などに使用できます。

 精密な測定をするときには使用前に絶対ゼロ補正を行います。一般に水準器はゼロ点を持たず、その場所の環境や時間帯、温度などの影響でゼロ点が移動します。測定の前にゼロ点の補正を行うことで精密な測定ができます。絶対ゼロ補正の手順はこちらをご覧ください。

 ご使用の後は出しっぱなしにせずにケースに収納します。