Blogs

2025.05.07

角度の単位「deg」と「mm」について

 今回は、デジタル水準器で使用される角度の単位について、書いてみたいと思います。皆さんは、角度の単位というと度(°)を思い浮かべるのではないでしょうか。度は「deg」の表示になり、「degree」又は「degrees」の略です。弊社、デジタル水準器のグラフィック表示では出荷設定は、「°」で表示されるようになっています。お客様によっては「mm」表示も必要ですので、下ボタンによって、「mm」表示に切り替えることができます。この「mm」表示は「mm/m(ミリパーメーター)」を表しており、業界によって、使用される単位が異なります。

 表示は1mに対して、何mm傾いているかを示しています。弊社の有線式デジタル水準器(SELN-001B, SELN-011B)のセンサーサイズΦ50mm、無線式デジタル水準器(SELN-121BM, SELN-131BM)のセンサーの縦横サイズ75mmに対しての傾きではないので、ご確認ください。文章では分かりづらいので、図1に示します。下例では1mに対して100mm(0.1m)傾いていることを示しています。逆三角関数tan^(-1)を使用し、角度を導き出すと5.71(deg)となります。

 では、デジタル水準器(無線式も有線式も同様)の特徴である、繰り返し精度「0.001deg」とは1mに対して何mmになるでしょうか。答えは、 、 、 、 、0.0175mmで17.5μmとなります。μ(マイクロ)とは10のマイナス6乗となり、目視で確認することは不可能な程小さい傾きとなります。17.5μmという大きさをもう少し書きますと日本人の髪の毛の太さは平均で約0.08mmで約80μmとなり髪の毛の太さよりも小さいということになります。どのぐらいの精度か何となくイメージできたのではないかと思います。

 計算式を図1に示します。

図1.算出方法

 角度(degree)と長さ(mm/m)の変換表を図2に示します。使用現場によっては必要かと思いますので、お役立てください。

図2 角度変換表

 今回は角度の単位について書きましたが、いかがでしたでしょうか。弊社、デジタル水準器各種(SELN-001B, SELN-011B, SELN-121BM, SELN-131BM)は、度°(degree)、ミリパーメーター(mm/m)を簡単に切り替えることができ、とても便利です。弊社、開発部ではお客様からこんな機能が欲しい、あったら便利などのお声をお待ちしております。それでは!