Blogs
2025.08.25
当社のセパレート式傾斜計の成り立ちとオプションについて
皆さん、「傾斜計」と言われたらどういうものを想像しますか?
傾斜計は傾きを計るものなので、坂道や滑り台のように傾いているところ、平らな面が出るようにご自分で組み立てた机や棚に置いて、「どのくらい傾いているのか?」ということを数値で見ることができるものであることが想像できたでしょうか?



また、家の柱や橋脚のように、地面に対して垂直になるように立てたものが、のけ反ったりおじぎしたりする方向に傾いているかを調べることにも傾斜計は使われます。


当社の傾斜計は、正しい製品名を「セパレート式傾斜計」と言い、傾斜計の手前に「セパレート式」とつけます。角度を検知するセンサ部と検知した角度の数値を表示するモニタ部が分かれているためです。なお、世の中にある傾斜計の多くは、センサ部とモニタ部が一体型になっております。
セパレート式のメリットとしましては、下図に示す通り、狭い所や高い所での計測を行う場合、一体型では本体に示す角度の数値が確認できないのに対し、センサを狭い隙間や高いところに設置して、その角度の数値をモニタで確認できるところです。

当社のセパレート式傾斜計は、水平測定型であるSEC-S011F-Hと垂直測定型であるSEC-S011F-Vがあります。冒頭でお話しした坂道や滑り台、ご自分で組み立てた机や棚の傾きをみるには水平測定型、家の柱や橋脚のように地面に垂直になるように立てたものの傾きをみるには垂直測定型が適しています。
では、水平測定型と垂直測定型のどちらが先に作られたのでしょうか?

or

水平測定型の方が使う状況をイメージしやすいこともあり、こちらが先に作られたと思う方もいらっしゃると思います。実は、先に作られたのは垂直測定型なのです。
用途としては、鉱山などで使われるような大型ダンプトラックのタイヤの偏摩耗(すり減り方に偏りが出ること)の原因を調べることに使われました。自動車を正面から見たときに、タイヤが地面に対してどれだけ傾いているか(キャンバー角)によって、タイヤの地面への接し方に偏りが出ます。垂直の状態からどれくらい傾いているかを見るために垂直測定型のセパレート式傾斜計が必要となったわけです。詳しくはこちらをご覧ください。


セパレート式傾斜計のオプションについてですが、水平測定型と垂直測定型とのセンサの形状が違うように、お客様のご用途に応じて、センサの形状(外形)を変えたものを作ってきました。それが、当ホームページのLineup カスタム対応で紹介しております下記製品になります。
また、SEC-S011F-H / -V 共に、センサケーブルの長さは2mを標準としておりますが、4mにすることもできます。
さて、ここまで当社のセパレート式傾斜計の成り立ちとオプションについてお話してきましたが、いかがだったでしょうか? 上記は当社がご対応させていただいた一部分の紹介です。お客様のご用途に応じて検討いたしますのでお気軽にご相談くださいね。